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2026年11月5日 ・ 読了目安 8 分

訪問介護計画書・通所介護計画書に、利用者の署名は必要?|同意と交付の根拠を原文で

訪問介護計画と通所介護計画は、内容を利用者またはその家族に説明して利用者の同意を得ること、作成したら利用者に交付することが、国の基準(省令37号)で義務づけられています(第24条・第99条)。計画の同意を署名や押印でとるよう定めた文言は、確認した範囲の条文と国の通知にはありませんでした。国の運営指導の確認文書は「利用者の同意があったことがわかるもの」を挙げており、姫路市の指導資料のように、署名欄を設けることを勧める自治体の資料もあります。 この記事では、原文で確認できたことだけを並べます。

訪問介護計画と通所介護計画で、同意と交付はどう定められていますか?

e-Gov法令検索で原文を確認しました。どちらも、計画の内容の説明と利用者の同意、作成した計画の交付が、項を分けて書かれています。

確認する点訪問介護計画(第24条)通所介護計画(第99条)
計画を作る人サービス提供責任者(第1項)指定通所介護事業所の管理者(第1項)
居宅サービス計画との関係既に居宅サービス計画が作成されている場合は、その内容に沿って作成する(第2項)既に居宅サービス計画が作成されている場合は、その内容に沿って作成する(第2項)
説明と同意「その内容について利用者又はその家族に対して説明し、利用者の同意を得なければならない」(第3項)「その内容について利用者又はその家族に対して説明し、利用者の同意を得なければならない」(第3項)
交付作成した際には、計画を利用者に交付しなければならない(第4項)作成した際には、計画を利用者に交付しなければならない(第4項)
作成後の扱い実施状況の把握を行い、必要に応じて変更する(第5項)。第1項から第4項までの規定は、変更にも準用する(第6項)従業者は、サービスの実施状況と目標の達成状況の記録を行う(第5項)。変更について第1項から第4項を準用する定めは、第99条には見当たりません
計画書の保存完結の日から2年間(第39条第2項)完結の日から2年間(第104条の4)

条文は、説明の相手を「利用者又はその家族」、同意の主語を「利用者」と書き分けています。 利用者本人が署名できないときの代筆と代理人の違いは、代筆と代理人の記事にまとめています。

計画書の同意に、署名や押印は必要ですか?

国の基準と通知、国の運営指導の確認文書、自治体の資料で、書かれていることを並べます。

資料同意と署名について書かれていること
省令37号 第24条第3項・第99条第3項「利用者の同意を得なければならない」。同意の方法(署名・押印・口頭など)の定めは、条文には見当たりません
老企第25号(解釈通知)訪問介護計画の項説明を行った上で利用者の同意を得ることを義務づけることにより、「サービス内容等への利用者の意向の反映の機会を保障しようとするもの」。目標や内容は「理解しやすい方法で説明」し、実施状況や評価も説明する。計画の様式は「各事業所ごとに定めるもので差し支えない」
同 通所介護計画の項「サービス内容等への利用者の意向の反映の機会を保障するため」、内容等を説明した上で利用者の同意を得なければならず、計画を利用者に交付しなければならない
運営指導マニュアル(令和6年7月5日改正)の確認文書訪問介護計画・通所介護計画とも「(利用者の同意があったことがわかるもの)」。署名や押印という語は、この2つの行にはありません
姫路市 監査指導課「訪問介護計画の作成に関する留意事項について」(平成29年9月)「同意の確認として、署名をもらうことが大切です」「訪問介護計画書には、説明日、説明者、利用者同意署名欄は、欠かせないものです」
国の基準・通知・確認文書は、「同意を得ること」と「同意があったことがわかること」を求めています。署名や押印を要件とする文言は、確認した範囲にはありませんでした。 一方で、署名欄を勧める自治体の資料はあります。姫路市の資料は平成29年(2017年)のもので、現在の姫路市の扱いが同じかどうかは、この記事では確認できていません。 指定を受けている都道府県・市町村の最新の手引きや運営指導の案内で、同意の記録の残し方を確認してください。

運営指導では、計画書のほかに何を見られますか?

国の運営指導マニュアルの確認項目では、訪問介護計画の作成(第24条)の確認文書として、次の4つが挙がっています。通所介護計画の作成(第99条)も同じ並びです。

  • 居宅サービス計画
  • 訪問介護計画(利用者の同意があったことがわかるもの)
  • アセスメントの結果がわかるもの
  • モニタリングの結果がわかるもの

確認項目(○)には、「利用者又はその家族への説明、利用者の同意を得ているか」と、訪問介護では「計画作成後、当該計画の実施状況の把握を行い、必要に応じて当該計画の変更を行っているか」が挙がっています。 契約書や重要事項説明書で何を見られるかは、運営指導の記事にまとめています。

計画書の同意を、電子メールや電子署名でもらってもよいですか?

老企第25号の「第5 雑則」の「電磁的方法について」は、書面で行うことが規定されている、または想定される交付等(交付、説明、同意、承諾、締結その他これに類するもの)について、事前に利用者等の承諾を得た上で、電磁的方法によることができるとしています。 種類ごとの書き方は次のとおりです。

交付等の種類通知の書き方
交付居宅基準第8条第2項から第6項までの規定に準じた方法によること(重要事項説明書の電子交付と同じ枠組みです)
同意「例えば電子メールにより利用者等が同意の意思表示をした場合等が考えられること」。「押印についてのQ&A(令和2年6月19日内閣府・法務省・経済産業省)」を参考にすること
締結契約関係を明確にする観点から、「書面における署名又は記名・押印に代えて、電子署名を活用することが望ましいこと」

計画書への同意は、このうち「同意」にあたります。通知が挙げている例は電子メールで、電子署名が「望ましい」とされているのは「締結」、つまり契約のほうです。 電磁的方法を使う前提は、事前に利用者等の承諾を得ることです。個人情報の扱いは、個人情報保護委員会・厚生労働省のガイダンスと、医療情報システムの安全管理に関するガイドラインを守るよう、通知に書かれています。 重要事項説明書を電子で交付する場合の条件は、電子交付の記事にまとめています。

計画書の同意と交付について、事業所で点検することは?

  1. 1計画書の様式に、説明日・説明者・利用者の同意の欄があるか見る。姫路市の資料はこの3つを挙げています。様式は事業所ごとに定めてよいと通知にあるため、欄を置くかどうかは事業所で決める点です。
  2. 2同意のとり方(署名・電子メールなど)を事業所の決まりにして、指定権者の手引きと突き合わせる。電子メールなどの電磁的方法を使うなら、事前に利用者等の承諾を取っておきます。
  3. 3交付した日が分かるようにする。条文は交付の記録の様式を定めていません。訪問介護計画の通知は「遅滞なく利用者に交付」としているので、計画書に交付日の欄を置くなど、事業所で決めておきます。
  4. 4計画を変更したときの扱いを決める。訪問介護計画は、変更にも説明・同意・交付の規定が準用されます(第24条第6項)。通所介護計画は条文に準用の定めが見当たらないため、変更時の同意のとり方は指定権者に確認します。
  5. 5計画書を2年間保存する。契約書や重要事項説明書の保管期間は保管期間の記事にまとめています。居宅介護支援事業者から計画書の提供を求められたときは、協力するよう努めることも、通知に書かれています。

トリカワスは、この記事の計画書を扱いますか?

トリカワスは、契約書・重要事項説明書・同意書を、PDF や Word のまま登録して使う電子サインのサービスです。訪問介護計画書や通所介護計画書の作成・管理は対象にしていません。 タブレットで説明して署名をいただき、その場にいないご家族には、メールで署名用のリンクを送れます。 月額は建物1棟あたり4,980円(税込)です。30日間無料。クレジットカードの登録は不要です。 この記事は条文と公的資料で確認できた範囲で、個別の様式や同意のとり方が基準に適合しているかを判断するものではありません。個別のご相談は、指定を受けている都道府県・市町村や専門家にお尋ねください。

出典・確認日

本記事の制度に関する記述は 2026-11-05 時点で公開されている情報に基づきます。制度・様式は変わることがありますので、最新の内容は発出元と、指定を受けている都道府県・市町村でご確認ください。

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