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2026年10月27日 ・ 読了目安 6 分

介護の個人情報使用同意書とは?|利用者と家族から文書で得る同意の取り方

介護の個人情報使用同意書は、サービス担当者会議等で利用者や家族の個人情報を使うために、あらかじめ文書で得ておく同意の書類です。 根拠は、国の基準(指定居宅サービス等の運営基準・平成11年厚生省令第37号)の第33条第3項(訪問介護)で、通所介護には第105条で準用されています。 国の通知は、この同意を「サービス提供開始時に利用者及びその家族から包括的な同意を得ておくことで足りる」としています。 この記事は、条文、国の通知、運営指導マニュアルの原文で確認できた範囲に絞って整理します。

個人情報使用同意書は、法令でどう決まっていますか?

訪問介護、通所介護、居宅介護支援で確認できた条文を並べます。どれも、サービス担当者会議等で個人情報を用いる場合の同意を、あらかじめ文書で得ることを求めています。

条文書かれていること
第33条第3項(訪問介護・省令第37号)サービス担当者会議等において、利用者の個人情報を用いる場合は利用者の同意を、利用者の家族の個人情報を用いる場合は当該家族の同意を、あらかじめ文書により得ておかなければならない
第105条(通所介護・省令第37号)第33条を含む規定(第32条から第34条まで)を、指定通所介護の事業について準用する
第23条第3項(居宅介護支援・省令第38号)指定居宅介護支援事業者は、サービス担当者会議等において、利用者の個人情報を用いる場合は利用者の同意を、家族の個人情報を用いる場合は当該家族の同意を、あらかじめ文書により得ておかなければならない

条文に「個人情報使用同意書」という書類の名前は出てきません。書かれているのは、「あらかじめ文書により」同意を得ること、という点です。 書式や記載項目は、これらの条文に定めがありません。事業所では「個人情報使用同意書」「個人情報の利用に関する同意書」などの名前で用意しています。

サービスの開始にあたって重要事項を説明して同意を得る第8条とは、別の条文です。第8条の電子交付は重要事項説明書の電子交付の記事で整理しています。

個人情報使用同意書は、サービスの開始時にまとめて取ってよいですか?

国の解釈通知(老企第25号)の訪問介護の項は、第33条第3項について、次のように書いています。

同条第3項は、訪問介護員等がサービス担当者会議等において、課題分析情報等を通じて利用者の有する問題点や解決すべき課題等の個人情報を、介護支援専門員や他のサービスの担当者と共有するためには、指定訪問介護事業者は、あらかじめ、文書により利用者又はその家族から同意を得る必要があることを規定したものであるが、この同意は、サービス提供開始時に利用者及びその家族から包括的な同意を得ておくことで足りるものである。

通知から読み取れることは2つです。1つ目は、同意の対象が、課題分析情報等を通じた利用者の問題点や課題などの個人情報を、介護支援専門員や他のサービスの担当者と共有することである点です。 2つ目は、サービス提供開始時の包括的な同意で足りる、とされている点です。会議のたびに取り直す必要は、この通知には示されていません。 ここで引いたのは訪問介護の項です。ほかのサービスの項や、事業所を指導する自治体の手引きは、種別ごとに確認します。

個人情報使用同意書は、誰の同意が必要ですか?

条文は、使う個人情報の持ち主ごとに、同意を得る相手を分けています。

使う個人情報同意を得る相手
利用者の個人情報利用者
利用者の家族の個人情報当該家族(その情報の持ち主である家族)

家族の個人情報を会議等で用いる場合は、利用者の同意だけでなく、その家族の同意が要ります。同意書の署名欄が利用者の1か所だけになっていないか、見直す点になります。 利用者が署名できない場合の代筆や代理人の扱いは、署名できない方の契約の記事で整理しています。

運営指導では、個人情報使用同意書をどう確認されますか?

厚生労働省の介護保険最新情報 Vol.1288(令和6年7月5日)の別添「確認項目及び確認文書」には、訪問介護(101)、通所介護(106)、居宅介護支援(201)などの各別添に、「秘密保持等(第33条)」の行があります(居宅介護支援は、条文は第23条)。

確認項目確認文書
個人情報の利用に当たり、利用者(利用者の情報)及び家族(利用者家族の情報)から同意を得ているか個人情報の利用に関する同意書
退職者を含む、従業者が利用者の秘密を保持することを誓約しているか従業者の秘密保持誓約書

確認項目の文言は、条文と同じく、利用者と家族のそれぞれから同意を得ているかを聞いています。確認文書の「従業者の秘密保持誓約書」は、事業所と従業者の間の書類で、利用者と家族から取る同意書とは別のものです。 運営指導で契約まわりとして確認される文書の全体は、運営指導の確認項目の記事で整理しています。

個人情報使用同意書は、電子で取ってもよいですか?

省令第217条が、書面で行うことが規定されている事項の電子化を定めています。第33条第3項の「文書により」の同意は、第1項の除外の一覧(被保険者証の確認の第11条第1項など)には入っていません。

条文書かれていること
第217条第1項書面で行うことが規定されている又は想定されるもの(作成、保存その他これらに類するもの)は、書面に代えて、その書面に係る電磁的記録により行うことができる
第217条第2項交付、説明、同意、承諾、締結その他これらに類するもののうち書面で行うことが規定されているものは、当該交付等の相手方の承諾を得て、書面に代えて、電磁的方法によることができる

同意を電磁的方法で取る場合は、相手方(利用者や家族)の承諾を先に得ます。承諾の取り方は、重要事項説明書の電子交付の記事(上のリンク)で整理した第8条第2項から第6項と第217条第2項の流れが参考になります。

個人情報使用同意書について、事業所で点検することは?

条文、通知、運営指導の確認項目から読み取れる点検を、5つにまとめます。

  1. 1同意が文書になっているか見る。条文は「あらかじめ文書により」と書いています。口頭の同意だけでは、確認文書の「個人情報の利用に関する同意書」を示せません。
  2. 2取った時期を見る。通知は、サービス提供開始時の包括的な同意で足りるとしています。条文は「あらかじめ」と書いているため、会議で個人情報を使う前の日付が、同意書に入っているかを確かめます。
  3. 3家族の個人情報を使う場合、その家族の同意があるか見る。署名欄が利用者だけになっていないか、署名できない利用者の同意をどう記録しているかを確認します。
  4. 4同意書の文面が、共有する情報と共有先を読み取れる形か見る。通知が挙げる共有は、課題分析情報等を通じた個人情報を、介護支援専門員や他のサービスの担当者と共有することです。書式は条文に定めがないため、指定した自治体の様式や手引きがあれば、それに合わせます。
  5. 5利用者ごとに、同意書を探して開けるか確かめる。運営指導の確認文書は「個人情報の利用に関する同意書」です。紙でも電子でも、利用者名で探して開けるようにしておきます。

トリカワスでは、個人情報使用同意書をどう扱いますか?

トリカワスは、契約書・重要事項説明書・同意書を、PDF や Word のまま登録して使う電子サインのサービスです。 個人情報の同意書も、事業所の様式のまま登録して、タブレットで説明して署名をいただけます。その場にいないご家族には、メールで署名用のリンクを送れます。 事業所の控えは PDF で保管され、利用者名や締結日で探して開き、印刷できます。 同意書の書式や記載項目は条文にありません。この記事は、条文、国の通知、運営指導マニュアルの原文で確認できた範囲です。 月額は建物1棟あたり4,980円(税込)です。30日間無料。クレジットカードの登録は不要です。

出典・確認日

本記事の制度に関する記述は 2026-10-27 時点で公開されている情報に基づきます。制度・様式は変わることがありますので、最新の内容は発出元と、指定を受けている都道府県・市町村でご確認ください。

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